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 ■ノッチフィルタ(NotchFilter)
  ★概要
    オペアンプを利用したノッチフィルタの実験をしてみました。
    これは次のステップで「歪率計」を作成するための基礎実験になります。

  ★動作原理
    ノッチフィルタは、帯域阻止濾波器 (Band-elimination filter, BEF) とも言われ、電気信号の特定の周波数成分
    を減衰させるフィルタ回路です。
    今回、実験した回路は、「ツインT型ノッチフィルタ」と呼ばれるものです。

     

    ノッチ周波数fnは、次の式より求める事が出来ます。
       fn=1/(2*π*C*R)
    今回は手持ちの部品の関係上、ノッチ周波数fnは、800Hzにしました。
       800Hz≒1/2*3.14159265*0.00000001*20000
    もしも、ノッチ周波数fnを、1kHzにするのであれば、<R=16kΩ、C=0.01u>にしてください。

    実際の回路に先立ち、電子回路シミュレータで動作を確認しました。

  ★回路図
    電子回路シミュレータ「TINA」でシミュレーションした回路です。
     

    「TINA」のシグナルアナライザ機能を使って100Hz〜10kHzまでをスイープさせてみました。
     

    スイープの結果です。
     

    実際の回路図です。オペアンプだけがシミュレータの回路と異なります。
     

  ★動作確認
    いつものブレッドボード上で確認しました。
    本来は、抵抗やコンデンサには十分に精度の高いものを利用すべきなのですが、今回は手持ちの部品を
    利用したので精度はあまり高くありません。
     

    計算上は、800Hzがノッチ周波数なのですが、760Hzと少し低めになっています。
     

    ノッチ周波数760Hzよりも100Hz高い、860Hzの信号レベルを0dBとしました。(左)
    その時のノッチ周波数760Hzの信号レベルは約ー20dBになりました。(右)
     

    ノッチ周波数760Hzの時の波形です。
    入力信号(上)、出力信号(下)
     


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